旅先で選んだお土産で今も一番大切にしているものは、実は私自身が買ったものではありません。それはサンフランシスコに住んでいた時に、アパートの持ち主からケニヤのお土産としていただいたサイの絵が描かれた木製のペーパーナイフ。25年ほど前にもらい、今も現役。毎日郵便物を開ける手伝いをしてくれています。子どもたちからも「サイちゃん貸して」と言われる人気者です。
サイのつぶらな瞳がたまらなく愛おしく、ナイフ全体も使うほどに味が出てきました。すっかり我が家に定着したこのペーパーナイフですが、それでも時折サンフランシスコでの生活やオーナーさんのことをふと思い出すことがあります。
ただの「モノ」から「唯一無二のモノ」へと変化していくのはその背景に物語があるから。だからこそ、自分で何かを選ぶ時にはなぜそれを選んだのか、という心が揺れた瞬間を忘れないように心がけています。

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